日時 7月27日(土) 14:00-会場 城崎国際アートセンター料金 無料能楽の源流ともいえ、仏教の儀式に起源を持つ神事的演目の「翁」は、今もって男性のみが舞うことを許されている。受け継がれてきた文化的に女性が舞うことが不可能であるとされるこの演目を俳優の板橋優里に託して、フランスの気鋭の演出家マキシム・キュルヴェルスが創作する新作の試演会。翻訳家の平野暁人らと協働してクリエーションを行う。マキシム・キュルヴェルスはこれまでも演劇の形式や歴史への関心を起点に批評性に富んだ作品を立て続けに発表してきており、リサーチの過程で日本において十五世紀に確立した能楽の伝統への興味を深めた。今ではジェンダーの区別なくプロとして舞台に立つことのできる能楽だが、この演目の宗教的文化を背景としての「女性に対する禁止」に対して、私たちはいかに想像力をもって向き合い、受け入れる/克服することができるのか。もはや何も不可能ではないはずだ。なお本作は城崎国際アートセンターでのレジデンスでのクリエーションを経て、2024年10月17−19日にフランス・パリの国際舞台芸術祭フェスティパル・ドートンヌ(https://www.festival-automne.com/en/edition-2024/maxime-kurvers-okina)において、アトリエ・ドゥ・パリ(Atelier de Paris – CDCN)にて世界初演される。